血管のリゾリン脂質受容体の同定とその機能的役割の解明
Project/Area Number |
14657170
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
横山 光宏 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40135794)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 酸化LDL / リゾホスファチジルコリン / 受容体 |
Research Abstract |
動脈硬化の発症、進展において酸化LDL中に増加するLPCは血管内皮細胞に対し、NOの産生や増殖・遊走を抑制するのに加え、接着分子などの遺伝子発現を誘導するなど、動脈硬化をはじめとする血管病の病態に重要な役割をはたしていることが知られている。本研究では、血管内皮細胞に存在するLPC受容体を同定し、動脈硬化の発症、進展にはたす役割について検討した。また、動脈硬化などの血管病変でのLPG受容体の発現様式について検討を行い、病態形成に果たす役割について調べた。培養血管内皮細胞、単球/マクロファージなどを用いて、LPC受容体の遺伝子発現をRT-PCR法およびウエスタンブロット法にて検討したところ、血管内皮細胞にはG2Aに比べて、主としてGPR4が強く発現していた。一方、単球/マクロファージではG2Aが強く発現していた。次に、実際の血管におけるG2Aの発現を検討した。剖検例より得られた虚血性心疾患患者の冠動脈におけるLPC受容体の発現を特異的抗体による免疫染色法にて検討したところ、動脈硬化のプラーク内のマクロファージにG2Aが強く発現していた。さらに、動脈硬化のモデル動物であるアポE欠損マウスやWHHLウサギなどの動脈硬化病変部では、動脈硬化病巣の泡沫化したマクロファージにG2Aが強く発現していた。しかし、血管平滑筋細胞での発現は、マクロファージに比べ弱かった。これらの結果から、G2Aはマクロファージなどの血管細胞においてLPCの受容体として機能し、その生理活性を発揮し、動脈硬化の発症、進展に重要な役割を果たす可能性が考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)