再狭窄・動脈硬化の成因における血管新生因子(VEGF)の役割の解明
Project/Area Number |
14657172
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
江頭 健輔 九州大学, 医学部附属病院, 講師 (60260379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 真 九州大学, 医学部附属病院, 科学技術振興研究員
北本 史朗 日本学術振興会, 特別研究員(PD)
市来 俊弘 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (80311843)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 血管内皮増殖因子 / 動脈硬化 / 遺伝子導入 / 炎症 / 内膜肥厚 |
Research Abstract |
【研究の背景】 重症虚血疾患患者を対象として血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor, VEGF)を用いた血管新生療法の有効性が報告され始めた。しかし、VEGFの動脈硬化に対する作用には議論があり、科学的証拠に基づいた最終的結論は未だ得られていない(例、Nature Medicine 2001,7:639-641)。VEGFによる血管新生療法の対象患者はすべて高度の動脈硬化を有する患者であることから、この点を解決することは臨床的に非常に重要である。 【研究目的】 本研究の目的は、可溶性Flt-1遺伝子導入法を用いてVEGFの機能を生体レベルで抑制し血管傷害後内膜肥厚や動脈硬化の発生・進展におげる「VEGFの役割」を明らかにすることである。 【結果】 VEGFによるmatrigel plug内血管新生の阻止:Matrigelを皮下に注入しsFlt-1遺伝子導入の効果を検討した。可溶性Flt-1遺伝子導入はVEGFによる血管新生をほぼ完全に抑制した。 慢性的NO産生抑制モデル:可溶性Flt-1遺伝子導入によりNO合成阻害薬ラットモデルにおける動脈硬化は抑制された(Circulation 2002)。 内膜肥厚モデル(カフ巻き付けによる外膜傷害モデルとバルーン傷害モデル):ポリエチレン製カフを巻きつけによる外膜傷害モデル(マウス)ならびにバルーン傷害モデル(ラット、ウサギ)を用いた。いずれの傷害モデルでもVEGFならびに受容体の発現が確認された。可溶性Flt-1遣伝子導入によって傷害後の炎症と内膜肥厚が有意に抑制された(論文投稿中)。 【総括】 上記成果から動脈硬化モデル、血管傷害モデルにおげるVEGFの役割が初めて明らかになった。現在、高コレステロール血症による動脈硬化モデルにおけるVEGFの役割について検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)
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[Publications] Zhao QW, Egashira K, Inoue S, Usui M, Kitamoto K, Ni WH, Ishibashi M, Hiasa K, Ichiki I, Shibuya M, Takeshita A.: "Vascular Endothelial Growth Factor is Necessary in the Development of Arteriosclerosis by Recruiting/Activating Monocytes in a Rat Model of Long-Term Inhibition of Nitric Oxide Synthesis"Circulation. 105. 1110-1115 (2002)