局所遺伝子導入による移植後動脈硬化症に対する特異的治療法開発
Project/Area Number |
14657320
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
白倉 良太 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00116047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榊田 悟 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90311753)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 慢性拒絶反応 / ラット大動脈移植 / 組み替えアデノウイルス / ケモカイン / PD-1リガンド |
Research Abstract |
1:6種類の組み替えアデノウイルスを作成した。 PCR法にてマウス脾細胞から、B7.1,B7.2,PD-L1,PD-L2,ICOS ligand cDNAをクローニングし、核酸配列決定からPCRによる人為的変異のないことを確認した。各遺伝子と変異MCP-1遺伝子(7ND)cDNAを非増殖型アデノウイルスに組み込み、各遺伝子を発現する組み替えアデノウイルスを作成した。各ウイルスが目的の遺伝子を強制発現するか否かは、293細胞およびHeLa細胞への感染実験を行い、mRNAと蛋白発現の両者で確認した。 2:ラット大動脈移植片に対するex vivoでの遺伝子導入条件を確立した。 GFP発現アデノウイルスを用いた検討で、10^<10>〜10^<11>pfu/mlの濃度のアデノウイルス溶液に37℃1時間浸漬することで、ラット大動脈壁実質細胞に遺伝子導入可能であることが明らかとなった。 3:我々のこれまでの研究から移植後動脈硬化症に関与すると推定された3つのケモカイン系:MCP1-CCR2、RANTES-CCR5,IP10-CXCR3系の阻害によって本症の分子標的治療が可能か否かを検討するために、抗MCP1抗体または多ケモカイン拮抗活性を持つウイルス産物:vMIP-IIの投与によるラット移植後大動脈硬化症治療実験を行った。その結果、移植4週後の内膜/中膜面積比はisograft群:2.2±0.7%、Allograft群:24.7±6.2%、MCP1抗体群:22.5±7.4%、vMIP-II群:23.9±6.6%であった。 当初の目的に添って、組み替えアデノウイルスの作成と局所遺伝子治療条件の設定に成功した。時間及び予算上の制約から、作成した組み替えウイルスによる治療実験を行うには至らなかったが、抗体及び拮抗物質投与によるケモカインを対象とした分子標的治療開発上の若干の知見を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)