ラット一次感覚神経細胞におけるジアシルグリセロールキナーゼの関与
Project/Area Number |
14657354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
福島 重宣 山形大学, 医学部, 助手 (10261695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 理彰 山形大学, 医学部, 助教授 (40241707)
後藤 薫 山形大学, 医学部, 教授 (30234975)
荻野 利彦 山形大学, 医学部, 教授 (60109436)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ジアルシルグリセロール / 細胞内情報伝達機構 / 後根神経節 / 神経細胞 / 細胞内局在 / 抗体作製 / 免疫組織化学 / ジアシルグリセロール |
Research Abstract |
ジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)は、細胞内情報伝達系において膜脂質ジアシルグリセロールの量的調節によりプロテインキナーゼCの活性制御に関与する.後藤らはラット脳から数種類のDGKアイソザイムをクローニングし、脳内での特徴的遺伝子発現様式を明らかにしてきた.さらに後根神経節(DRG)においてはDGKζおよびιmRNAが強く発現していることを見いだしている.DGKζとιは核移行シグナルを有し、またDGKιには選択的スプライシングによる3つの変異体(ι-1、-2、-3)が存在する.本研究ではDRGにおけるDGKζとιの細胞内局在を免疫組織学的に比較検討した. まず、以前作製したラットDGKζの抗体に加え、DGKιの大腸菌発現タンパクに対する家兎免疫抗体を作成した.DGKιにはC末端側が異なる選択的スプライシングが存在するため、全ての変異体に共通するN末端抗体を作成した.生後8週Wistar系ラットを灌流固定後、DRGにおける免疫組織化学的解析を行った. その結果、大型神経節細胞においてDGKζ免疫陽性反応は核内に、またDGKιの反応は細胞質に検出された.一方小型細胞においてDGKιの免疫反応は大型細胞と同様に細胞質に認められたのに対し、DGKζの反応は核のみ、核と細胞質、細胞質のみと、異なる様々な様式を示すことが明らかとなった. DRGの大型・小型細胞のどちらにおいてもDGKζとιが異なる細胞局在を示すことは、類似構造を持つ二つのアイソザイムが異なる細胞内伝達機構に関与することを示唆する.特にDGKζは核と細胞質に様々な割合で認められることより、生理的条件下において核-細胞質間を移行する可能性が考えられる.現在、DGKιのスプライシング変異体解析のためC末端抗体を作成中であり、また神経因性疼痛時のDGKと各種神経ペプチドの発現量の変化の検討のためモデル動物を用いた実験を計画中である.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)