神経栄養院子の局所投与による歯髄・歯根膜神経線維の再生促進の可能性の探求
Project/Area Number |
14657466
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
脇坂 聡 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (40158598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森谷 正之 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (80303981)
渥美 友佳子 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (90346164)
豊澤 悟 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (30243249)
加藤 穣慈 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (90243245)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 脳由来神経栄養因子 / 再生 / 発生 / 歯根膜 / 歯根膜機械受容器 / ノックアウトマウス / trkB / 免疫組織化学 / 機械受容器 |
Research Abstract |
咀嚼運動に重要な役割を果たしている歯根膜機械受容器であるルフィニー神経終末は激しく分枝した軸索終末とそれに付随する特殊なシュワン細胞である終末シュワン細胞から成り立っている。この歯根膜ルフィニー神経終末の発生や維持、再生には多くの細胞増殖因子などが関わっていることが知られている。以前の研究において、神経栄養因子の一つである脳内来神経栄養因子(brain-derived neurotrophic factor;BDNF)の高親和性受容体であるTrkBが歯根膜ルフィニー神経終末の軸索や終末シュワン細胞のいずれにも発現するが、その分布様式は個々のルフィニー神経終末で異なっていることを明らかにしている。神経栄養因子の機能から、BDNFが歯根膜ルフィニー神経終末の発生、維持、再生に深く関わっていることが考えられ、BDNFの局所投与による神経再生の促進を検討する目的で、本年度はBDNF遺伝子欠損マウスを用い歯根膜ルフィニー神経終末の発生および支配神経損傷後の再生過程を検索した。その結果BDNF遺伝子欠損マウスでは歯根膜ルフィニー神経終末の分布密度が低いこと、またこれらのマウスにおいては歯根膜ルフィニー神経終末の発生、再生のいずれもがワイルドタイプと比較して遅れることが分かった。このときの終末シユワン細胞の動態変化を検索したところ、ワイルドタイプでの動態とBDNF遺伝子欠損マウスでの動態に明らかな差は認められなかったが、遺伝子欠損マウスでは終末シュワン細胞の数が低下していた。BDNFの高親和性受容体であるTrkBは歯根膜ルフィニー神経終末の発生早期から認められた。以上の所見から支配神経損傷後の歯髄・歯根膜神経線維の再生促進にBDNFの局所投与が有用である可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)