Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
ラットに四血管閉塞/再灌流を行い,一過性前脳虚血モデルを作成して,脳虚血に伴って発現量の変化する遺伝子をディファレンシャル・ディスプレイ法を用いて単離することを試み,減少する遺伝子としてphosphatidylinositol 4-kinase (PI 4-K)の同定に成功した.PI 4-K蛋白質は海馬ニューロンに多く発現していること,また,虚血に伴って細胞死が起こるCA1領域においては,細胞死が観察される前に先んじて減少することがわかった.さらに,PI 4-Kの過剰発現は有意に低酸素による細胞死を抑制すること,PI 4-KはAktの活性化を増強・維持することがわかった. 脳虚血モデルマウスにおいて,HRD1 mRNA発現を検討したところ,HRD1 mRNAが大脳皮質および線条体において増加することが明らかとなった.さらにin vitroの系で低酸素/再酸素化を負荷するとHRD1 mRNAはグリア細胞においては発現が上昇したが,一方神経芽細胞腫Neuro2aにおいては発現に変化は認められなかった.したがって,脳虚血は小胞体機能を障害すること,HRD1は虚血による細胞死に保護的に関与することが示唆された. 小胞体に蓄積した変性タンパク質の分解系である小胞体関連分解(ER associated degradation : ERAD)に関与する遺伝子KF-1をバイオインフォマティクス的解析により,単離・同定した.KF-1は実際に小胞体に局在し,ユビキチンリガーゼ活性を有していることを示した.また,小胞体ストレス誘導されることが判明した.さらに,KF-1を哺乳類細胞に過剰発現させることによって小胞体ストレスによる神経細胞死が抑制されるか解析したところ,小胞体ストレス特異的に細胞死を抑制した.
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