チューブリン重合阻害剤の抗腫瘍効果発現機構に対する再検討
Project/Area Number |
14657584
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
河野 通明 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00027335)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷村 進 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (90343342)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | チューブリン重合阻害剤 / 細胞質微小管 / がん化学療法 / 細胞周期 / アポトーシス / c-Jun N-terminal Kinase / TNFα / TRAIL / チューブリン / 併用効果 / JNK |
Research Abstract |
1.ERK-MAPキナーゼ系が恒常的に活性化されている癌細胞において、MEK阻害剤処理で細胞をG1期に停止させる事で、チューブリン重合阻害剤のアポトーシス誘導作用が顕著に増強されるが、このような条件下では細胞周期非依存的にアポトーシスが誘導される事を見出した。 これはチューブリン重合阻害剤の標的が、間期に存在する細胞質微小管である可能性を強く示唆するものである。 2.チューブリン重合阻害剤処理じた癌細胞ではc-Jun N-terminal Kinase(JNK)の持続的な活性化が誘導された。また、JNK阻害剤(SP600125)添加した癌細胞においては、チューブリン重合阻害剤に応答したアポトーシス誘導が大幅に抑制される事を見出した。 3.チューブリン重合阻害剤によるアポトーシス誘導は、タンパク合成阻害剤の共存下において顕著に抑制され、とのような条件下ではJNKの活性化が起こらなくなった。これより、細胞質微小管の機能阻害を契機としてJNK活性化に関与する何らかのタンパク質の発現が誘導される可能性を考え、具体的にはDeath Receptor経路(FasL、TRAIL、TNFα経路)に焦点をあて、RT-PCR法によって上記リガンド及びその受容体の発現量の変動を解析した。その結果、チューブリン重合阻害剤処理に応答して乱FasL、Fas、TRAIL、TNFα受容体の発現量には有意な変化が認められゆなかったが、一方、TNFα及びDR5 (TRAIL受容体)の発現が亢進する事を見出した。すなわち、ここではまずTNFα及びTRAIL経路が活性化され、それがJNKの活性化に連動し、最終的にアポトーシス誘導に至る可能性が示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)