Project/Area Number |
14657611
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human genetics
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
江見 充 日本医科大学, 老人病研究所, 教授 (90221118)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 家族性高脂血症 / 一塩基多型 / 家系内相関解析 / LDL受容体遺伝子 / 成長ホルモン受容体 / アポリポプロテインH / 修飾遺伝 / 遺伝子相互 |
Research Abstract |
家族性高脂血症は、高LDL血症を呈する以外にも、様々な表現型を呈する例がしばしば認められることが知られている。今回同定された1135名に及ぶ高脂質血症家系においても、血清脂質値における表現型の多様性が観察された。我々はこの多様性について、LDL受容体遺伝子変異以外にも遺伝的関与を想定し、これら修飾遺伝子の同定を試みた。1135名に及ぶ家族性高脂血症一大家系を同定し、このうち200名余りの血液を採取、これらのsampleの血清脂質値を測定するとともに、LDL受容体突然変異(IVS14+1)のスクリーニングを行い、変異(+)群100名と変異(-)群100名に分類した。血清脂質値(総コレステロール、中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、VLDL)の変動と100種余の候補修飾遺伝子の一塩基多型(SNP)の遺伝子型との間で家系内相関解析を行った。その結果、(1)成長ホルモン受容体(GHR)の遺伝子上に存在するcoding-SNP(L357I)と、LDL受容体変異(IVS14+1)を持つ患者群においてのみ、血清HDLコレステロール値との間に有意な相関関係を認めた。(2)アポリポプロテインH(apoH)に存在する4つの一塩基多型ではLDL受容体変異(IVS14+1)を持つ患者群において、さらにapoH(V247L)のleucin alleleを持つ場合、高LDL血症に加え有意に高い血清中性脂肪値、VLDL値を示し、表現型の変化(type IIb)が認められた。さらに、LDL受容体変異を持たない家系内構成員においては、この効果は認められないことから、LDL受容体遺伝子とGHR遺伝子またはLDL受容体遺伝子とapoH遺伝子の2つの遺伝子座の相互作用が、表現型の修飾に効果を及ぼしているものと考えられた。
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