Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
本申請研究は,糖尿病病態モデル動物において疾患に深く関連する遺伝子の発現と薬物の感受性の関係を解明し,病態時における遺伝子発現パターンに基づいて適切な薬物を選択し,投与量を予測しうる処方設計システムを構築することを目的とした。本研究においては,DNAマイクロアレイ法により,2型糖尿病の候補遺伝子を網羅的に探索し,より精度の高い診断方法の開発を行った.基本戦略として,2型糖尿病モデル動物として大塚製薬が開発したOthuka Long-Evans Tokushima Fatty(OLETF)ラットを用い,発病前後の遺伝子発現を網羅的に測定し,候補遺伝子を探索する.OLETFとLETO(コントロール)ラットの遺伝子発現を比較する条件として,1)絶食時,2)インスリン投与時を選択し探索を行った.得られた結果をさらに検討して,より信頼性の高い候補遺伝子を選抜し血液サンプルに基づいた2型糖尿病の遺伝子診断法の基盤を構築することを目的とした。 2型糖尿病関連遺伝子は病態変動が起こる前にその遺伝子発現が変動するとの予測のもとに、発症前(6週齢)OLETFを用いて、絶食時およびインシュリン投与時における白血球と、糖尿病関連臓器である肝臓における遺伝子発現変動をDNAマイクロアレイを用いて調べた。有意な遺伝子発現変動を2倍以上と考えて遺伝子を探索した結果、合計1、495遺伝子が発現変動している事が確認された。 絶食下では3遺伝子が白血球と肝臓の両臓器間で発現変動に相関を示した。このうち1遺伝子は脂質代謝に関連する既知の2型糖尿病関連遺伝子であった。またインシュリン投与時では54遺伝子が両臓器間で遺伝子発現相関を示した。この中には、インシュリン抵抗性やコレステロール合成に関与する、少なくとも5つの2型糖尿病関連遺伝子が含まれる。このことは、今回の発現解析により得られた白血球と肝臓間で発現相関を持つ遺伝子中に、新規診断用候補遺伝子が含まれる可能性を強く示唆している。
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