Project/Area Number |
14658155
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
村野 健太郎 独立行政法人国立環境研究所, 大気圏環境研究領域, 総合研究官 (40109905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 人史 独立行政法人国立環境研究所, 地球環境研究センター, 研究管理官 (30157713)
川村 實 長野県環境保全研究所循環社会チーム, 専門研究員
鹿角 孝男 長野県環境保全研究所循環社会チーム, チームリーダー
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 越境大気汚染 / 八方尾根 / 降雪 / 鉛同位体比 |
Research Abstract |
局地汚染の影響を受けにくい中部山岳地域の八方尾根で採取された降水試料の鉛同位体比を測定し,その季節変化の特徴を検討した。また,後方流跡線解析結果と測定された鉛同位体比とから,降水中の大気汚染物質の発生源推定を試みた。北アルプス八方尾根(標高1850m)の国設酸性雨測定所において,2003年1月から12月まで降水試料自動採取装置を用いて1日単位で採取された試料を測定に用いた。これら水溶性成分測定用試料及び非水溶性成分測定用試料の鉛同位体比(^<207>Pb/^<206>Pb,^<208>Pb/^<206>Pb)はICP-MS法で測定した。 2003年1月から12月の鉛同位体比の測定結果(^<207>Pb/^<206>Pb)のうち、フィールドブランク等を考慮して,水溶性成分と非水溶性成分それぞれ1及び5ppb以上の試料を解析に用いた。水溶性及び非水溶性成分の鉛同位体比がよく一致している。また7月から9月にかけての夏期は鉛同位体比がやや低く,一方12月の冬期は鉛同位体比がやや高い値を示した。夏期の低鉛同位体比は向井ら(2001)が報告している国内又は上海における大気粉塵の鉛同位体比に近く,一方冬期の高鉛同位体比は北京又はハルビンにおける鉛同位体比に近い値であった。これら夏期及び冬期の降水試料採取時の後方流跡線解析結果によると夏期の低鉛同位体比試料は国内又は上海方面を発生源としており,一方冬期の高鉛同位体比試料は北京又はハルビン等を発生源としていることが明らかになった。 2004年1月から12月まで降水試料自動採取装置を用いて1日単位で採取したが、サンプルの鉛同位体比測定中である。
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