成長円錐退縮の分子機構における逆行性モーター分子の原子間力顕微鏡を用いた役割解析
Project/Area Number |
14658248
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
五十嵐 道弘 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50193173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑野 良三 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (20111734)
牛木 辰男 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40184999)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | ミオシンV / SNARE機構 / 開口放出 / 原子間力顕微鏡 / プロテオミクス / 成長円錐 / シンタキシン |
Research Abstract |
研究代表者は成長円錐における小胞の動きの研究を継続しており、種々の小胞の局所的輸送に関与するモーター分子ミオシンVが、成長円錐の小胞に結合していることを見出した。この役割を明らかにするために、成長円錐の挙動に童要な役割を果たすCa^<2+>存在下で、ミオシンVに結合する分子を同定し、生化学的に解析した。この分子はシンタキシンという膜融合の中核的分子であり、結合には静止時よりもごくわずかなカルシウム濃度が必要であった。この分子間相互作用を可視化するために、分担者の牛木と原子間力顕微鏡による観察を行った。その結果、この分子間相互作用はミオシンVのneck domainという部分で起こっていることが明らかとなった。この部分はミオシン類のアクチンとの相互作用を調節する部位であるが、カルモジュリン及びこれと類縁のミオシン軽鎖以外、結合蛋白質は見出されておらず、本結合の発見がきわめて重要な意義を持つものと考えられる。さらにこの結合はダイマー構造をとっているミオシンVの1分子あたり、1分子のシンタキシンが結合するという結合の化学量論を決定することに成功した。またこの結合は、ミオシンVとアクチンの結合は阻害せず、独立に結合することを証明した。開口放出との関連性を追究し、この結合に関与する蛋白質複合体を現在、検討中である。さらにこの部位における蛋白質相互作用を網羅的に進めるため、分担者の桑野と共同で成長円錐のマイクロダイセクションを検討し、成長円錐蛋白質の構造決定を進行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)