Project/Area Number |
14658257
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | University of Yamanashi (2003-2004) 山梨医科大学 (2002) |
Principal Investigator |
佐藤 悠 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (60111746)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 大脳皮質 / 聴覚 / 楽音 / ピッチ / 認知 / 神経機構 |
Research Abstract |
基音とその整数倍の周波数からなる倍音(ハーモニクス)から構成される複雑音を楽音という。楽音においては構成音の周波数に相当する複数の音の高さ(tone height,ピッチ)ではなく基音周波数に相当する単一のピッチが認知される。また2倍の周波数のピッチは同じ音名の音であるという感覚が生じる(tone chroma)。このピッチ感覚の音響手がかりとしては周波数情報であるスペクトルキューと時間波形の繰り返しであるテンポラルキューであることが心理物理実験から提唱されている。しかし音響手がかりの情報処理を行う大脳皮質での神経機構は現在まったく不明である。本研究では覚醒ネコの大脳皮質高次聴覚野において単一神経活動を記録し、ハーモニクス構造を持つ複合楽音刺激にたいする反応を調べた。心理物理実験と適合する神経細胞はごくわずか(数ユニット)ではあるが大脳皮質高次聴覚野において発見された。大脳皮質高次聴覚野からのトップダウンアプローチは現時点においてまだ実験継続中である。さらに研究の途中において大脳皮質一次聴覚野においてピッチに反応するニューロンが豊富に存在することが明らかとなった。豊富に存在する一次聴覚野ニューロンの反応を優先的に調べた。結果は論文として発表予定である(Cereb Cortex, in press)。すなわちピッチに反応する一次聴覚野ニューロンは純音でのベスト周波数に一致する基音周波数とそのオクターブ下の周波数に感受性を持つ。しかし同じようなスペクトル帯域の雑音には反応しない。基音への周波数同調性は抑制性周波数応答野が非選択性のハーモニクスにのみ存在し選択性ハーモニクスには存在しないことに起因する。一次聴覚野は雑音と楽音の区別、および楽音の音程認知に重要な役割をすることが明らかとなった。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)