超高感度希ガス質量分析装置の製作によるマントル起源流体のレーザー希ガス局所分析
Project/Area Number |
14703001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
角野 浩史 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (90332593)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥21,970,000 (Direct Cost: ¥16,900,000、Indirect Cost: ¥5,070,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2003: ¥16,770,000 (Direct Cost: ¥12,900,000、Indirect Cost: ¥3,870,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | 質量分析 / 希ガス同位体 / 同位体地球化学 / イオン化 / マントル捕獲岩 / 質料分析 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度までに立ち上げた、四重極レンズイオン源を新たに搭載した超高感度希ガス質量分析計の実用化と、紫外レーザーアブレーション装置を用いた希ガス局所分析の試みを行った。四重極レンズイオン源は、レンズを使用しない場合に比べて最大5倍程度の感度の向上がみられたが、イオンビーム像が上手く結実しないことによる質量分解能の低下と、希ガス元素ごとで最適条件が異なるといった問題があることが明らかになった。そこで現状では、マントル起源流体の起源を知る上で最も重要なHeについて最適化し、8×10^<-4>A/Torrという高感度と、He同位体分析に不可欠な^3HeとHDを識別できる分解能(500以上)を両立させている。他の希ガスについても四重極レンズの電圧を0にし、従来型のNier型イオン源として動作させることにより、例えばArで1×10^<-3>A/Torr程度の、実用上十分な感度を得ている。このイオン源を用いてマントル捕獲岩や火山ガスの分析を行い、成果が公表され始めている。また紫外レーザーを用いた、試料の微小領域からの希ガス抽出の手始めとして、希ガスをドープした玄武岩ガラスを分析した。厚さ200マイクロメートル程度に研磨した平板試料に、レーザーを用いて直径50マイクロメートルの穴を開け、その領域から抽出された希ガスを上記の質量分析計を用いて分析した結果、Ne、Ar、Kr、Xeの各希ガス含有量はそれぞれ100〜1000ppmで、各希ガス元素がほぼ等量含まれる原料ガスが、その元素比を保ったまま玄武岩ガラスに封じ込められていることが分かった。これに対してHe含有量は1ppm以下であり、ガラスを合成する際に脱ガスしたと考えられた。このようにレーザー希ガス局所分析を行う体制が整ってきたので、今後はこれらのシステムを用いて、マントル物質中の流体包有物の希ガス局所分析を行うことを計画している。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)