極短紫外光励起と不均一電場による分子リュードベリ状態の空間制御
Project/Area Number |
14703003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山北 佳宏 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30272008)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥16,250,000 (Direct Cost: ¥12,500,000、Indirect Cost: ¥3,750,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2002: ¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | リュードベリ状態 / 冷たい分子 / 極端紫外光 / シュタルク効果 / 不均一電場 / 水素 / ヘリウム / 極端紫外 / 空間制御 / 真空紫外 / 高調波 / VUV |
Research Abstract |
物理化学の新しい研究課題として最も注目されている課題の一つである低温分子に関して、次の(1)〜(4)に示す成果を上げることができた。分子の並進速度を実験室系に対して減速する研究は、国内でようやく重要性が認知され始めている課題であり、本研究で、中性H_2分子の並進速度を制御しできた成果は、先導的な意義を持つと考えられる。 (1)リュードベリH_2分子の不均一電場による偏向と減速をはじめて成功した。本実験で重要な役割を果たしたのは、著しい長寿命(>100μs)を持つリュードベリ状態を発見したことである。この状態は、回転自動イオン化と電場誘起前期解離の抑制された状態に由来していることを突き止め、電場をスイッチすることにより断熱的に高l-状態へ遷移し長寿命が実現されることが理論計算により結論された。 (2)完全静止のモンテカルロシミュレーションにより、指数関数的に減衰・増大する2つの双極子電場を用いると、ArにシードしたH_2分子を150mKの並進温度で静止できることを明らかにした。本研究のシミュレーションは極性分子に転用可能であり、極性分子を減速冷却させるための技術的課題が理解された。 (3)真空槽やレーザーなどの大半の実験装置の調整し、Heの3重項リュードベリ状態のシュタルク効果を実験と理論計算によって研究し、電場中におけるシュタルク準位の遷移ダイナミックスを明らかにした。H_2のリュードベリ状態のシュタルク効果についての分光学的知見を、微細構造と状態寿命にまで深めた。 (4)液体窒素冷却できるヘリウムのパルス放電ノズルを開発した。He原子源のパルス化に成功したことは実験上極めて重要な意義を持ち、本研究で製作した超高真空槽と組み合わせ、低温分子の衝突反応の実験を行う見通しが開けてきた。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)