Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
1 新聞電子化コーパスを中心とした頻度の計量 読売新聞,日経新聞の電子化コーパスの2003年分を購入し,既有の新聞コーパスとあわせて,内容を改訂し,文字・単語の頻度の計量を行った。具体的には,毎日・朝日・読売・日経の新聞種,年次・月次等の時系列,社会面・スポーツ面等の紙面種等,様々なカテゴリを設定して集計作業を実施した。頻度分析においては,全体的な傾向を見るにとどまらず,具体的な文字・単語に即して使用状況の変動パタンについて詳細な検討を加えた。さらに,大規模単語セットについて,サーチエンジンを用いてウェブにおける使用頻度情報の蓄積を進め,得られた結果に基づいて単語群のクラスタリングを試みた。 2 単語認知課題と質問紙調査の分析 1,632個の漢字熟語について語彙判断課題を実施した。この実験で得られたデータを過年度に得たカタカナ語におけるデータ等と総合して,反応時間データベースを構築した。そして,この反応時間を中心とする心理実験データを,1の頻度情報を含む単語特性データ,および被験者特性データ(語彙力,メディア接触度等)と関連付けて分析した。その結果,頻度や親近性等の単語特性が単語認知成績に効果を及ぼすといった従来よく知られた現象を確認するにとどまらず,単語頻度の時系列変動(季節変動およびトレンド)と単語認知成績の間に関連があることと,被験者特性(語彙力,メディア接触度等)と単語認知成績との間に関連があることとを示した。こうした結果から,単語認知の問題を研究する際に,外的語彙,内的語彙の双方の変動を視野に入れることの重要性が明らかになった。
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