がん医療のインフォームド・コンセント場面における情報認知に関する心理学研究
Project/Area Number |
14710080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育・社会系心理学
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
鈴木 要子 滋賀医大, 医学部, 講師 (50335163)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2003: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | がん / インフォームド・コンセント / 情報認知 |
Research Abstract |
1,インフォームド・コンセント場面(医師の病状および治療の説明と患者の意思確認)における会話の分析 会話全体中の発語の約9割が医師によるものであり、患者および家族の発語は「はい」「いいえ」の返答が主であった。治療に関する患者の意思確認の場面においても、医師の発語の占める割合が8割を占めた。 医師は説明の際に専門用語を用い、聞き取りにくいことも多かった。患者はそれに対して「わからない」という認知はしているものの、「詳しく説明されてもおそらく専門的でわからないだろうから、医師の心証を悪くしたくないので質問しない」と対処する傾向があった。 2,患者の情報理解に対する医師の評価 医師は、説明後に患者の記憶に残っている理解内容に関しては「おおむね説明内容に合致している」と評定した。しかし、記憶されている内容に対しては、「治療のリスク」「治療の効果率」の患者の記憶に関して、「説明に比して乏しい」という印象を抱いていた。 3,患者自身の情報理解に対する評価 患者は自分の情報理解に関して約8割が「十分ではない」「ほとんどわからなかった」と評価しながら、意思決定内容については9割が「納得している」と評価していた。その理由には、「医師の言う通りに従いたい」「医師に決定は委ねたい」という希望が関連していた。 年齢が若いほど、情報理解に対して「よく理解できた」と評価し、医師も患者の理解内容を「説明と合致している」と評価する度合いが高くなっていた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)