共有地の悲劇型環境ゲームを用いたフリーライダー研究
Project/Area Number |
14710102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育・社会系心理学
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Research Institution | Hokkaido University (2003) Fuji Tokoha University (2002) |
Principal Investigator |
大沼 進 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (80301860)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 社会的ジレンマ / フリーライダー / 共有地の悲劇 / 解決策選好 / 合意形成 / Bad Apple Effect / 不公平感 / 怒り / 環境ゲーム / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究は、インターネットでプレイできる共有地の悲劇型をした環境ゲームを用いた実験により、フリーライダーの効果と環境変動について、より明確な関係を見いだすことを目的とする。特に、環境変動の要因をパラメータとして導入すると"Bad Apple Effect"よりも、フリーライダーの存在が問題解決の意図を高める可能性について、そのプロセスを明らかした。フリーライダーへの不公平感やそれに付随する怒りの感情により、高いコストを払ってまで問題解決しようとするという仮説を検証した。 フリーライダーの存在が、高いコストを払ってまで問題解決をしようとするに至る要因を検証するために、他者行動を操作した2つの実験を行った。解決意図の促進に影響を与える主要な要因として、フリーライダーへの不公平感と協力者同士の規範意識があり、さらにその背後には、不公平感には怒りの感情、規範意識は他者への共感といった、感情が起因している可能性が確認された。さらに、解決の動機についても分類した検討を行い、共同志向が高まるとよりコストを払ってでも問題解決をしようとするようになり、この共同志向は怒りや共感などの感情や社会規範によって高まることが確認された。 今後の課題として、解決策選好の提示文脈や手続き的公正の観点からさらなる検討を要することが論ぜられた。 これらの成果は、国内外の学会等で発表され、中でも、2003年には、the 34th Annual Conference of the International Simulation And Gaming Association(ISAGA2003)で報告されたものについて、大会後、約200あった発表から約30編を選りすぐり学術図書として出版する企画があり、本発表がそれに採択された。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)