福祉機器利用が高齢者の生活に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
14710141
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会学(含社会福祉関係)
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Research Institution | Tohoku Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
徳田 律子 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 助手 (40316435)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 福祉用具 / 介護保険 / 高齢者 |
Research Abstract |
本研究は、福祉用具の利用が高齢者の生活に与える影響について明らかにすることを目的としている。本年度は、地域に在住している高齢者のうち、介護保険において要介護の認定を受けた者であり、本調査への協力が得られた5名の要介護高齢者を対象とし、訪問調査を行った。 その結果、福祉用具の利用による効果は、自立度の向上や介護負担の軽減などだけではなく、精神的な生きがいの創造にも及ぼされることが明らかとなった。実際、1年3ヶ月間寝たきりで居室からなかなか出なかった高齢男性に対して、ホームヘルパーが車椅子を導入したところ、ヘルパーとともに1年3ヶ月ぶりに外に出て、自分の植えた杉の木を見たりすることができるようになったということであった。本人からも「こうしたことができ、嬉しかった」などの意見が得られた。 こうしたことの一方で、福祉用具の利用が高齢者の生活に及ぼす影響は必ずしも肯定的な効果ばかりではないことも明らかとなった。実際に福祉用具を利用したことによる問題としては、身体状況との不一致、家族と共用する上での問題、物理的な空間との適合問題などが挙げられていた。 また、福祉用具を利用した結果、継続的な利用、あるいは新たな福祉用具の利用など、その後の利用についても影響があることが明らかとなった。特に、最初に身体機能に応じた福祉機器の利用あるいは住宅改造を実施している場合、その後に身体的なニーズが変化しても住宅改修に関しては大きく変更することができないなどの事例も得られた。つまり、福祉機器の利用においては、時間的な変化が、高齢者の生活に副次的な問題を及ぼし得る可能性が明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)