Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
本研究では,無限計画期間を持つ代表的個人ではなく,新しい家計が経済に誕生する世代重複モデルにより,動学経済における貿易パターンを分析することであった. 前年度の研究では,世代重複モデルでの貿易パターンが,定常均衡の安定条件と各セクターの資本集約度という,静学のヘクシャー・オーリンモデルでの決定要素と動学的な要素が組み合わせって決定されることがわかった. 今年度は,前年度の研究に於いて無視されていた資本取引を導入した.これまでの貿易理論は静学モデルでも動学モデルでも資本取引は無視されてきた.しかし,いくつかの実証分析(Shibata, Akihisa. and Mototsugu Shintani (1998) "Capital Mobility in the World Economy : an alternative test" Journal of International Money and Finance 17,741-756やObstfeld, Maurine (1989)や"How integrated are world capital market? Sone new tests" Debt, stabilization and development : essays in memory of Carlos Diaz-Alejandro edited by Guillermo Calvo et al. B.Blackwelなど)により,資本取引の重要性が高まってきていることが指摘された.資本取引を導入した結果,貿易パターンの決定が劇的に変わることがわかった.具体的には,世代重複モデルであっても資本取引の存在によって完全特化がおこることが明らかにされた.これは,資本取引の結果,世界市場での金融資産の利子率との裁定が成立するため,2財生産を前提とした利子の決定メカニズムと矛盾するからである.
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