欧州企業のグローバル化とサプライヤー・システムの再編成-電機企業ABB社を中心に
Project/Area Number |
14730115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Business administration
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Research Institution | Kagoshima Prefectural College |
Principal Investigator |
岸田 未来 鹿児島県立短期大学, 商経学科, 講師 (60342424)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | アセア / ABB / 送電機器 / 多国籍化 / スウェーデン / サプライヤー / ABB社 / アセア社 / 変圧器 / 鋼材調達 / ノルベリ / シュラハンマー・バルク社 / 欧州電機産業 / グローバル化 / ヴァッテンフォール社 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は次の二点にある。第一は,アセア社がその事業内容を多国籍化するプロセスについて,社内資料に基づき具体的に明らかに出来た点である。アセア社の送電機器部門は,高まる国際競争に対応するため1970年代から,スウェーデンを中心とした生産体制を多国籍的に変化させていった。スウェーデン国外への送電機器生産拠点の移転は,アセア社のスウェーデンにおける原材料調達体制の変容と密接なかかわりを持つ。スウェーデンにおける銑鋼一貫の鋼板調達が困難になったことが,アセア社の多国籍な事業展開を促進したと考えられる。 第二は,アセア社の多国籍展開の経営方針を巡って,労使間の間に対立が生じていたことが明らかとなった点である。スウェーデンでは,第二次大戦前から労使協調体制が確立していたが,1970年代のアセア社のグローバル化に対しては,労働組合はあくまでもスウェーデン国内に製造拠点を維持すべきという立場から反対していた。しかし最終的には,経営側の方針が貫徹することとなり,新たに多国籍化した企業構造のもとで,労働組合は生産改革に関わることとなったのである。 最後に,当初予定していたABB社等へのインタビューは先方の都合等によって実現しなかった。このため,ABB社の現在の原材料調達体制に関しては,今後改めて調査してゆきたいと考える。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)