銀河・銀河団の多波長データに基づいた遠方宇宙の探究
Project/Area Number |
14740133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
北山 哲 東邦大学, 理学部, 助教授 (00339201)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 銀河形成 / 字宙再電離 / X線 / 銀河団 / サブミリ波 / 宇宙論 / 銀河 / 電波 / 赤外線 |
Research Abstract |
原始銀河中に形成された大質量星による放射や超新星爆発が、周囲の領域に及ぼす影響について、数値シミュレーションを用いて調べた。その結果、太陽質量の百万倍程度以下の質量を持つ原始銀河は、大質量星一つによって完全に電離・破壊され、その後のガス冷却・星形成が著しく阻害されることがわかった。このような場合に、大質量星から放射された光子の大半が銀河間空間に脱出可能であることも明らかになった。これらの結果は、字宙初期における星形成史や銀河間空間の再電離に対して大きな意義を持つと考えられる。 また、国内外の衛星や望遠鏡を用いた観測を行い、そのデータ解析と考察を進めた。銀河団Abell1795に対しては、直接観測ができない暗黒物質の速度分散の空間分布を、X線衛星XMM-Newtonのデータを用いて間接的に引き出すことに世界ではじめて成功した。晩期型銀河のみをメンバーに持つ銀河群HCG80に対しては、銀河間ガスが存在しない(あるいは極めて量が小さい)特異な天体であることをX線衛星Chandraのデータから明らかにし、銀河形態と銀河間ガス起源が密接に関連している可能性が高いことを示唆した。また、NGC3576を含む星形成領域に対しては、サブミリ波望遠鏡ASTEによる観測によって、複数の高密度コアを発見し、サブミリ波領域におけるエネルギースペクトルを測定することに成功した。 さらに、将来のALMA(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)計画における観測対象天体および方法の検討にも着手した。その結果、全天で最もX線光度の大きな銀河団RX J1347.5-1145に付随する高温ガスが、日本が担当するコンパクトアレイを用いることで、数時間の観測時間で検出可能であることを明らかにした。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)