数値くりこみ法の非対称化及び高次元化による2次元非平衡開放系模型の研究
Project/Area Number |
14740250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理学一般
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
日永田 泰啓 佐賀大学, 学術情報処理センター, 助教授 (10316937)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 行列積 / テンソル積 / 厳密解 / 確率モデル / 非平衡定常状態 / ASEP model / AKLT model / 量子スピン系 / DMRG |
Research Abstract |
昨年度の「研究実績報告書」に書いたように、本年度は「サイトによらない行列積型ベクトルの再構成法」の一般化を行った。この成果は、論文にして投稿中である(internet上のhttp://arxiv.org/abs/cond-mat/0403235にてpreprintを閲覧可能)。この一般化によって、サイトあたりN状態を持つ(ASEP modelとは限らない)連続時間1次元確率過程模型の、定常状態のM次元行列積表現について、1 それが存在する条件の候補を小さな系の解から得る方法(モデル・パラメタに関する条件を得る方法で、任意の{N,M}に対して使える) 2 行列積が存在する条件下で、実際に具体的行列積表現を得る方法(ただし、現在は「N<M」という制限がある) 3 特に「N=M」の場合は、得られた行列積表現が任意の大きさの系で有効であることを確かめる方法の3つの一般的方法を得たことになる。このように一般化できたおかげで、高次元化への道が開けたものと考えている(少くともladder model等の準1次元模型は原理的に扱える)。本方法は、対角化や特異値分解などは使わずに行列を構成できる。この点で、1次元模型に対する数値くりこみ法の改良に対して重要な意味を持ってくる可能性がある。更に本方法の、行列積型ベクトルの構成法は、テンソル積型ベクトルの構成法を考える上での重要なヒントになると思われる。これらについては、現在研究中である。 なお、本研究は笹本智弘氏(東京工業大学)との共同研究によるものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)