大気大循環の年々変動における赤道準二年周期振動の役割
Project/Area Number |
14740276
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Meteorology/Physical oceanography/Hydrology
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
内藤 陽子 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50324603)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 大気大循環 / 年々変動 / 季節内変動 / 成層圏対流圏大気結合系 / 赤道準二年周期振動 / 3次元大気循環モデル / 長時間積分 / 統計的有意性 / 対流圏-成層圏結合系大気 / 年々変動と季節内変動 / 成層圏突然昇温現象 / 惑星規模ロスビー波 / パラメータ走査長時間積分 / 成層圏大気 / 赤道QBO / プラネタリー波 / パラメータスイープ実験 |
Research Abstract |
現実大気データを用いた解析: 大気大循環の内部変動に対する外部強制の影響の有意性を評価する統計解析手法を確立し、中高緯度対流圏成層圏大気に対する赤道域準二年周期振動の影響について、NCEP/NCARの全球再解析データを用いた解析を行なった。一般に、成層圏に比べて対流圏では大気大循環の変動にさまざまな変動成分が含まれており、赤道準二年周期振動の影響だけを取り出すのは困難だが、今回の解析で、対流圏においても統計的に有意なシグナルを抽出することができた。この手法は、赤道準二年周期振動以外の外部強制(たとえば太陽活動11年周期変動など)の評価にも応用することができる。この成果は、論文にまとめて日本気象学会のオンライン誌に投稿し、今年度中に掲載された。 数値実験データを用いた解析: 前年度に行なった実験では、赤道準二年周期振動の影響を調べるため、全球3次元大気循環力学モデルを用いて、赤道域下部成層圏の東西風に強制を与え、そのパラメータを変えて数値積分を繰り返していた。その出力データを用いて、上記のような統計的観点に注意を払いつつ、数値積分中に起こっていた成層圏突然昇温現象に関するデータ解析をさらに続けた。解析の結果、赤道準二年周期振動の位相が異なると、突然昇温の起こる回数が異なるだけでなく、起こった昇温現象の前後における対流圏起源の波活動度などの様子も異なることを示した。また、各位相における平均的な突然昇温現象の描像が異なるだけでなく、それらのばらつき具合も位相によって異なることを初めて示した。平均的描像およびばらつき具合がそのような位相依存性を示す理由についても考察を加えている。この成果は、現在、投稿論文として執筆中である。
|
Report
(3 results)
Research Products
(4 results)