Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本補助金により,深海堆積物の微細組織を詳細に記載し,その圧密変化過程を明らかにした.圧密変化過程は,堆積物の基本の変形プロセスであり,そのプロセスによって形成される組織は,その後のさまざまな変形プロセス(例えば,付加プロセスなど)において,重要な役割を果たす.すなわち,圧密によって粒子が水平配列すると,その配列に沿って堆積物は変形しやすいということである. 今回の研究結果は,2005年度から始まる地震発生帯への国際掘削計画において重要な知見となる.計画では,当初,リファレンスサイトと呼ばれる非変形の海底堆積物を掘削する.その後,地震発生帯を掘削し,地震断層運動による変形前と変形後の堆積物の変化過程を調べようとしている.本研究は,計画当初に掘削される非変形堆積物を理解するための基礎データとなる.そのような堆積物は,圧密変形を被っており,圧密組織もかなり発達していることが期待される. 今回の3年間の研究成果は,以下のように論文として公表された. 1.微細組織の解析・観察による圧密過程についての研究に関する発表 Kawamura, Kiichiro and Ogawa, Yujiro(2004), Progressive change of pelagic clay microstructure during burial process : examples from piston cores and ODP cores. Marine Geology, 207,1-4,131-144. KAWAMURA Kiichiro and OGAWA Yujiro(2002), Progressive microfabric changes in unconsolidated pelagic and hemipelagic sediments down to 180 mbsf, northwest Pacific, ODP Leg 185, Site 1149. ODP Leg 185, Hole 1149,Proceedings of the Ocean Drilling Program, Scientific Results, 185,1-29. 2.微細組織の解析・観察による堆積物の輸送プロセスの研究に関する発表 川村喜一郎・池原研・藤岡換太郎,(2003),KR01-09沖縄トラフ航海で採取された海底堆積物の堆積学的・岩石磁気学的研究.JAMSTEC深海研究,22,31-42. 川村喜一郎・池原研・金松敏也・藤岡換太郎(2002),パレスベラ海盆から採取されたタービダイトの帯磁率異方性による古流向解析,地質学雑誌,108,4,207-218. 3.微細組織の解析・観察による物性値の評価に関する研究に関する発表 川村喜一郎・池原研・金松敏也・藤岡換太郎(2002),海成自然堆積土の圧密による微細構造と物性の変化〜フィリピン海の遠洋性粘土の例〜,粘土地盤における最新の研究と実際-微視的構造の観察から超軟弱埋立て地盤対策技術まで-に関するシンポジウム発表論文集,地盤工学会,123-130.
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