Project/Area Number |
14740308
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
山口 亮 国立極地研究所, 南極限石研究センター, 助手 (70321560)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 隕石 / 火成岩 / ユークライト / 月高地 / 玄武岩 / 斜長岩 / 衝突 / 角礫岩 / 玄武岩質隕石 / メソシデライト / 熱史 / 小惑星 / 冷却速度 / 熱変成作用 / 衝撃変成作用 |
Research Abstract |
ユークライト隕石は太陽系最古の火成岩で、小惑星ベスタの表層地殻を起源とする。ガブロ的ユークライトは、粗粒組織や全岩組成から、地殻深部で固化した集積岩であると考えられている。他方、玄武岩質ユークライトは、表層に噴出した溶岩が固まったものであり、ほとんどすべてが熱変成作用や衝撃変成作用を受けている。本研究では、ガブロ的ユークライトも、表層で形成された玄武岩質ユークライト同様、衝撃変成作用や再結晶作用を受けた岩石であることが明らかになった。放射年代、地球化学的データーと鉱物に記録された熱衝撃履歴を詳細に比較検討すると、母天体地殻形成直後の冷却中に、衝突の影響が母天体の地殻地下深部まで及んだことがわかった。これは、最近の望遠鏡観測で明らかになったベスタ表面の衝突クレータリングによる地質学的不均質性と非常に調和的である。 Yamato86032は、月高地起源の複雑な角礫岩組織をもつ隕石である。この角礫岩は複数回の角礫化を経て形成された。この隕石にはKREEP成分がほとんど含まれないことから、月の裏側起源であると考えられている。この隕石に含まれるいくつかの火成岩の岩石片の鉱物組成は、月探査機によって回収された月の表起源の斜長岩のものとは異なるトレンドを示すものが見つかった。この発見によって、月の裏側の火成岩種は多様である可能性があることがわかった。これは、月の裏側地殻は、これまで言われてきた大規模マグマ大洋によるものより、もっと複雑な火成プロセスを経て形成されたかもしれないことを示す。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)