Project/Area Number |
14740333
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Numazu National College of Technology |
Principal Investigator |
仁平 貴明 沼津工業高専, 助手 (00342501)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ^<35>Cl NQR / クロロアセトアニリド / 一次元水素結合 |
Research Abstract |
本年度は計画書に従い、連続波^<35>Cl NQR装置を組み立てるための情報収集及び設計、装置の組み立て、パラクロロアセトアニリドの物性測定を行った。 横浜市立大学大学院総合理学研究科本多研究室には、近年設計され稼動中の連続波^<35>Cl NQR装置があり、研究に使用されている。装置を実際に使用させてもらい、標準物質パラジクロロベンゼンの^<35>Cl NQRシグナル強度、シグナルとノイズの比(SN比)を調べ、信号検出回路及びトランスミッター回路のデータを得た。また、日本大学文理学部化学科浅地研究室で使用され、研究に用いられている30年ほど前に製作された連続波^<35>Cl NQR装置の調査も行った。この装置は信号の増幅に自作の増幅器を用いていたが、市販の物より増幅域を限定できるため信号強度及びSN比が良いことがわかった。 これらの情報をもとに連続波^<35>Cl NQR装置の組み立てを行い、測定目的物質パラクロロアセトアニリドのNQRシグナルの観測を試み、シグナル強度が強くなるように調整を行った。参考にしたどちらの装置においても、トランスミッター内の発信回路に真空管を使用している。今年度組み立てた連続波^<35>Cl NQR装置にも同様の真空管を使用したが、今後供給が少なくなると考えられ、また、よりNQRシグナルを高感度に観測するために、市販されているトランジスターが代用可能かどうか調査、及び設計を試みた。 また、パラクロロアセトアニリドのIRスペクトル、^<35>Cl NQR共鳴周波数及びT^<1Q>、1^H NMR T^<1H>度変化のデータから、水素結合水素に運動が予想される。更に、パラクロロアセトアニリドと同様に水素結合により一次元鎖を形成すると考えられるオルトクロロアセトアニリドについても同様な結果が得られた。両物質の結果の比較から、一次元鎖上で水素の運動が励起され、温度とともに運動が速くなると推測することが可能である。
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