単一蛍光微粒子をプローブとした高感度光誘起表面レリーフ形成機構の解明
Project/Area Number |
14740391
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Yokohama National University (2004) The Institute of Physical and Chemical Research (2002-2003) |
Principal Investigator |
生方 俊 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助手 (00344028)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アゾベンゼン高分子 / 表面レリーフグレーティング / 干渉光 / フォトマスク / ゲスト分子 |
Research Abstract |
本研究では、アゾベンゼン高分子におけるわずかな露光エネルギーで形成する光誘起表面レリーフ(高感度表面レリーフ)の物質移動メカニズムの解明のアプローチとして、高分子中に添加したゲスト分子をプローブとした物質移動の挙動および薄膜の粘性変化を観察することを目的としている。 本年度は、走査型プローブ顕微鏡を用いて、高分子薄膜の最表面層の粘性分布を評価した。高感度に物質移動が誘起されるアゾベンゼン高分子薄膜にフォトマスクを介して紫外光照射を行い、トランス体とシス体の濃度差分布を有するアゾベンゼン高分子薄膜を作製した。走査型プローブ顕微鏡のタッピングモードの位相像より、マスクのパターンと一致した高分子薄膜表面層の相対的な粘弾性分布を確認することができた。また表面形状像より、光明部から暗部への物質移動が起こることがわかった。この時形成するレリーフは、高感度表面レリーフ形成時の均一な前露光後のパターン可視光照射後と比べると小さく、移動する物質の量が少ないことがわかった。また、この移動について偏光依存性を検討したが、マスクの格子方向に対して平行と垂直の直線偏光を照射した結果得られる表面形状像に大きな違いは認められず、同様なレリーフ形状が観察された。この結果は、光の電場勾配と誘起ダイポールモーメントの相互作用による光勾配力の寄与は、ほとんどないことを示す。現在のところ、高感度物質移動現象の初期の移動過程においては、物質の移動方向と偏光に依存しないことより、光散乱力の寄与が大きいと推測される。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)