遷移金属触媒による小員環化合物へのプロ求核体の付加反応の開発
Project/Area Number |
14740393
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質変換
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 達 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00333899)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | パラジウム / 触媒反応 / 小員環化合物 / メチレンシクロプロパン / メチレンアジリジン / シクロプロペン / プロ求核体 / 水和反応 / パラジウム触媒反応 / ケトン / 複素芳香環化合物 |
Research Abstract |
私は小員環化合物であるシクロプロペン化合物がパラジウム触媒の存在下炭素および窒素プロ求核体と反応し対応するアリル化体が良好な収率で得られることを見出した(J.Org.Chem.2003,68,2297-2299に掲載)。この反応は活性な反応中間体であるパラダシクロブテン錯体が触媒的に発生しプロ求核体の炭素水素および窒素水素結合を活性化したものと考えられる。また、これまでに報告されている金属ヒドリド種の触媒的付加反応はシクロプロペン環の開裂を伴わないことと対照的に、プロ求核体の付加反応はシクロプロペン環の開環を経て進行する。 ルイス酸性遷移金属である銅触媒の存在下メチレンシクロプロパンへの水和反応が進行し、ホモアリルアルコール類が高収率で得られることを見出した(Tetrahedron Lett.2003,44,4547-4550に掲載)。0価ペラジウム触媒による水の付加反応はディスタル位の結合開裂を伴って進行するのに対し、ルイス酸性遷移金属触媒の反応ではプロキシマル位での開環を経由する。本反応は有用な合成中間体であるホモアリルアルコール類を効率的に合成することが可能である。また、メチレンシクロプロパンへのハロゲン化水素化合物の付加が無触媒で進行し対応するハロゲン化ホモアリル化合物が立体選択的に高収率で得られることを見出した(Tetrahedron Lett.2003,44,985-987に掲載)。 メチレンアジリジンへのパラジウム触媒によるヒドロカルボ化反応の不斉化を検討した。BPPFAを不斉ホスフィン配位子として用いたところ、低効率ではあるものの不斉ヒドロカルボ化が進行することを見出した。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)