液胞へのたんぱく質輪送経路の分子メカニズムの解明〜SNARE分子を中心にして〜
Project/Area Number |
14740439
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 雅彦 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (20283575)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | シロイヌナズナ / SNARE / GFP / 細胞内小胞 / 液胞膜 / 細胞内小胞輸送 / シンタキシン |
Research Abstract |
シロイヌナズナゲノム中に存在する全SNARE分子の細胞内局在の決定 シロイヌナズナゲノムデータベースよりSNARE分子をコードする遺伝子を54種類同定した。これらを配列の類似性を元にして5種類(Qa,Qb,Qc,R,SNAP)に分類し、それぞれの遺伝子が実際発現しているかを、RT-PCR法を用いて確認した。その結果、R-SNAREの一種であるYKT61を除く、全てのSNAREをコードする遺伝子が何らかの組織で発現していた。これらのSNAREの細胞内での局在を調べるために、mRNAより逆転写酵素によってcDNA合成し、それらを鋳型としてPCR法によりDNAを合成した後、GFP融合タンパク質を発現するためのベクターp35S-GFP/pUCβにGFPの読み枠とイン・フレームになるように結合した。このようにして作成した融合タンパク質発現用ベクターをシロイヌナズナの培養細胞に一過的に発現させ、共焦点レーザー顕微鏡によって、細胞内局在の観察を行った。 その結果、小胞体に存在するSNAREが6種類、ゴルジ体に局在するSNAREが9種類、トランスゴルジ網に局在するSNAREが8種類、エンドソームには2種類、細胞膜には20種類、液胞膜には9種類のSNAREが、それぞれ存在することが明らかとなった。 この研究により、細胞内小器官全てのSNARE分子の同定に成功した。細胞内小器官の中で、特に細胞膜には多くのSNAREが存在するととが明らかとなったが、これは細胞膜への極性輸送、細胞周期的な発現の違いなどを考えると、それぞれの条件、あるいは輸送経路に特有のSNARE分子があることが予想され、非常に興味深い結果である。 今後、これら細胞膜上のSNAREを発現する遺伝子組み換えシロイヌナズナを用いて、極性輸送と,SNAREの関係について調べていく予定である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)
-
-
-
-
[Publications] Yano, D., Sato, M., Saito, M., Sato, M.H., Morita, M.T., Tasaka, M.: "A SNARE complex containing SGR3/AtVAM3 and ZIG/VTI11 in gravity-sensing cells is important for Arabidopsis shoot gravitropism."Proc.Natl.Acad.Aci.U.S.A.. 100. 8589-8594 (2003)
-