ソテツ属植物の分子細胞遺伝学的手法を用いた系統解析
Project/Area Number |
14740474
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
系統・分類
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
國府方 吾郎 国立科学博物館, 筑波研究資料センター, 研究官 (40300686)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | Cycas / ソテツ目 / 染色体 / 細胞分類 / 5S rDNA / FISH / ソテツ目植物 / 5S ribosomal DNA / 系統 / 分類 / ソテツ / 蛍光in situ hybridization / 裸子植物 / 細胞分類学 |
Research Abstract |
ソテツ属(ソテツ目)の12種において、5S rDNAをプローブとした分子細胞遺伝学的手法であるFISH法を用いて、観察・比較した。その結果、C.revoluta、C.taitungensis、C.wadei、C.micholitziiには、2個のt染色体に5S rDNA部位が観察され、他8種には、4個のt染色体に5S rDNA部位が観察された。これらの2個のグループと4個のグループは、Hill(1995、2004)よる系統解析および分類学的取り扱を支持し、De Laubenfels and Adema(1998)の分類学的取扱いに矛盾があることを示唆した。また、12種の地理的分布と5S rDNA部位のパターンには相関があることが示唆された。 ソテツ目植物のうち、ソテツ属に最も近縁な属を推定する目的で、本属と系統的な関係が指摘されているCeratozamia属、Bowenia属、Stangeria属の染色体を観察して比較した。この結果と過去に國府方により報告された染色体上18S ribosomal DNA部位の分布パターンを考え合わせると、Cycas属を除くソテツ目植物のうち、最も原始的な染色体形質をもつ属はCeratozamia属とStangeria属であり、この2種はソテツ目植物のうち、最も近縁であると推定された。この両属の染色体進化では、両属の属レベルの分化において、染色体の逆位が関与していることが示唆された。 ソテツ目のZamia属において染色体の多くの部分に位置する反復DNAを報告されている(Caffaso et al.,2004)。本研究では、その報告をもとにPCRプライマーを開発し、Ceratozamiaのゲノムにも同様の反復DNAが存在することを確認した。今後は、これらをマーカーとしてソテツ目内の染色体進化を調べる予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(16 results)