カーボンナノチューブを前駆体としたガス吸蔵体の開発と評価
Project/Area Number |
14750019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
表面界面物性
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹延 大志 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (70343035)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | カーボンナノチューブ / ガス吸蔵 / 水素吸蔵 / 内包カーボンナノチューブ / ドーピング |
Research Abstract |
本研究の目的は、新たな発想のもとで実用に耐えうる性能を有するガス吸蔵材料の開発と評価である。具体的には、カーボンナノチューブ内のナノスケールの空間を利用して、さらに一桁小さいオングストロームの空間を意図的に作りこみ、ガスを物理的相互作用が最も働く距離に閉じ込め強い相互作用を働かせる。空間の作りこみは、チューブ内にさらに物質(有機分子)を詰め込むことによって行う。まず、昨年度はカーボンナノチューブ内に物質を内包させる方法を確立し、各種リニアアセン類(Anthracene, Tetracene, Pentacene)、Tetracyano-p-quinodimethane(TCNQ)、Tetrathiafullvalene(TTF)など10種類以上の分子を内包させたカーボンナノチューブの合成に成功した。さらにX線(シンクロトロン放射光を含む)回折、電子顕微鏡、ラマン分光法などを用いて、その構造を明らかにした。 本年度は、これらの材料に対してガス吸蔵特性を明らかにしたが、残念ながら得られた結果はC60を内包した材料と同じく、中の空間へのガス吸蔵は達成されなかった。この事を逆手にとって考えると、これらの材料内の空間はガスさえも入り込めない閉じた空間である事を意味しており興味深い。そこで、上記様々な分子を内包した分子の物性を明らかにした。その結果、ある種の分子を用いるとカーボンナノチューブと有機分子の間でホールもしくは電子の両極性電荷移動が生じる事が見出された。さらに、ガスさえも入り込めない空間のため、通常大気中不安定な電子をドープしたn型材料も大気中安定であった。これにより、有機分子を内包したカーボンナノチューブがデバイス材料として有望である事を見出す事が出来た。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)