2次非線形フォトニック結晶を用いたフェムト秒光パルスの波長変換
Project/Area Number |
14750026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
芦原 聡 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10302621)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 超短光パルス / 波長変換 / 擬似位相整合 / 非線形フォトニック結晶 / カスケード非線形効果 / パルス圧縮 |
Research Abstract |
背景と目的:近年の超短光パルスの短パルス化・高エネルギー化は、基礎・応用問わず諸分野に大きな波及効果をもたらした。現在ではその波長変換・波形制御という高機能化が光源技術に求められている。現在の波長変換技術は、「薄い結晶を用いてバンド幅を保つ」という単純なもので未熟と言わざるをえない。本研究では、2次非線形フォトニック結晶構造を用いて第2高調波発生(Second harmonic generation:SHG)の群速度一致を実現する新しいスキームを提案し、それに基づいてフェムト秒SHGとカスケード非線形パルス圧縮を実現することを目的とした。 成果:群速度一致条件を利用し、カスケード非線形効果によるフェムト秒光パルス圧縮を行った。まず、周期分極反転ニオブ酸リチウム素子におけるタイプI擬似位相整合を用いて通信波長で群速度整合SHGを実現した。この配置でのカスケード非線形効果を利用することで、パルス幅110fsの基本波入射から、ともに35fsに圧縮された基本波・第2高調波の発生に成功した。これは、擬似位相整合素子を利用したパルス圧縮としては世界初である。次に、非線形感受率の対角成分を用いた群速度一致法を実現するため、ニオブ酸リチウム2次元擬似位相整合素子の設計と作製を行った。1560nmを基本波とする条件に合わせ周期8.9μmの傾斜周期分極反転パターンを設計し、電子線リソグラフィーと電圧印加法により素子作製を行った。この素子を用いてフェムト秒SHG実験を行い、50%という高い変換効率や約100fsのSHパルス発生に成功した。次にこの2次元擬似位相整合による群速度整合法を用いた光ソリトン生成に関する理論研究を行った。そして従来の方法では現実的に不可能であった断熱的ソリトン生成法が、本手法では約20mmのデバイス長で実現できることを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)