Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本年度は本研究課題に関連して以下の成果が得られた. ●制約なし最小化問題の解法として準ニュートン法が有名である.しかし,準ニュートン法は密な行列を保存する必要があるため,大規模な問題には適用することができなかった.そのような欠点を克服するために,正定値行列補完を用いた準ニュートン法を提案した.この手法は目的関数のヘッセ行列の疎な構造を利用するため,必要とするメモリーが既存の準ニュートン法に比べて劇的に少なくなる.また,数値実験をとおして,既存の準ニュートンタイプの手法にくらべて,高速に解を求めることを確認した. ●凸計画問題のひとつである2次錐計画問題は,ロバスト最適化問題などを定式化するさいに表れる非常に重要な問題である.そのような問題に対して正則化と平滑化を行ったアルゴリズムを提案した.また,適当な仮定のもとで,提案したアルゴリズムが大域的収束かつ超一次収束することを示した. ●非協力ゲームにおけるNash均衡は,各ユーザがゲームの情報を正確に知っていることを前提にしている.そこで,各ユーザが不完全な情報しか持っていない状況下で,ロバスト最適な戦略をとることを想定した均衡状態を考え,そのモデルを2次錐相補性問題に定式化した.数値実験をとおして,その均衡状態の性質を考察した. ●実際の資産運用では,数理モデルによる投資戦略どおりに投資活動することができない.そのような運用誤差をロバスト最適化するモデルを提案した.さらにその問題が凸計画問題のひとつである半正定値計画問題に定式化できることを示した.実際のデータを用いた数値実験を行ったところ,提案モデルに従った投資計画は既存のモデルのものよりも良好であることがわかった.
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