Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Research Abstract |
界面活性剤添加による抵抗低減効果のある旋回流において,その水溶液の非ニュートン性と旋回流れの流動特性について調査した.界面活性剤水溶液の非ニュートン性は円錐平板式の回転粘度計により計測し,そのレオロジー特性をべき乗則に基づいて表した.べき乗数nや構造粘度指数kとあるバルク速度(1m/s)における抵抗低減効果の関係は,約50%までは強い関係は見られないが,nとkがある閾値を境に50%以上の抵抗低減率が得られた.また,50%以上の抵抗低減効果を示す場合,LDV計測により得られた速度分布より,円管入口の上流側から強制渦が観擦され,溶媒(水)の場合に比べて高スワール数で強制渦を形成することが明らかになった.旋回強さ(スワール数)の減衰特性は指数減衰則に従うが,渦タイプによって減衰勾配が異なり,同じ渦タイプ同士で比較すると,界面活性剤水溶液におけるスワール数の減衰勾配は溶媒の場合に比べで小さく,ランキンの組み合わせ渦では抵抗低減率が大きいほど減衰しにくいことが分かった.一方,強制渦の減衰特性は,軸方向速度分布のコア部が放物線状に尖っていく過程と平坦になっていく過程の二つに別けられ,その減衰勾配は前者の方が大きいが,前者は抵抗低減率が大きいほど減衰勾配は大きいが,後者はその逆の現象が観察された. 正方形断面を有する90°ベンド内流れにおける界面活性剤水溶液の流れ構造を明らかにするために,スキャニングPIV(Particle Image Velocimetry)により,バルク速度2m/sにおける曲がり部の三次元2方向成分の流れ場の計測を行った.界面活性剤による抵抗低減効果が得られる場合,溶媒(水)の流れ場に比べて圧力勾配の影響を受け始める位置が上流側に移動し,45°以下の曲がり部では二次流れ成分は溶楳の場合よりも大きい.しかし,それより下流では大幅に減少し,結果として曲がり部での二次流れのエネルギーは溶媒よりも小さくなることを示した.
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