Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
ある種の色素から放射されるリン光の酸素消光現象を利用すると,物体表面上の空気の圧力変化を光学的に計測することができる.「感圧塗料」と呼ばれる塗料は,この原理を利用して空気中の物体表面の圧力を計測するために開発された一種の機能性塗料である.感圧塗料を用いることで,スリップ・リングやテレメトリを使用することなく,非接触・非侵襲的に,空気中で回転している物体表面の圧力情報を得ることができる.本研究では,感圧塗料を用いた表面圧力計測法の,小型回転機械上における圧力分布計測への適用を試み,その実用化に向けて克服すべき問題点を明らかにすることを目的とした. 本年度は,昨年度整備した,物体の回転に同期した短パルス光を照射することができる青色LED励起光源システムを用い,最大2000rpm程度の速度で回転する物体(模型用プロペラ)表面の圧力分布計測を試みた.色素には耐光劣化性に優れたメソテトラペンタフロロフェニルポルフィリンを用い,薄層クロマトグラフィ用シリカゲルプレートをバインダとして作製した多孔性感圧塗料を用いて実験を行った.実験は大気圧下で行い,プロペラの回転に同期して動作する励起光源システムとCCDカメラを用いて,ノズルから噴射される噴流が回転するプロペラ表面に衝突することで生じる圧力分布を計測した.その結果,回転する翼面上の圧力変化を明確に捉えることができた.さらに,物体の変形が圧力計測結果に及ぼす影響が非常に大きいことを明らかにした.
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