高速回転・高出力運転が可能なスイッチトリラクタンス型ベアリングレスモータの開発
Project/Area Number |
14750202
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹本 真紹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (80313336)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | ベアリングレスモータ / スイッチトリラクタンスモータ / 磁気飽和 / 仮定磁路法 |
Research Abstract |
回転機の持つ半径方向の磁気吸引力を回転子主軸の支持に利用してモータと磁気軸受機能を磁気的に一体化したベアリングレスモータが提案されている。スイッチトリラクタンスモータは、効率よく回転トルクを発生できるように、ギャップ長を短く設計することが多いので、特に大きな半径方向の磁気吸引力が固定子と回転子突部に作用する。この大きな磁気吸引力を利用してベアリングレスモータ化すれば、大容量、高速化、メンテナンスフリー化というベアリングレスモータの特長を最大限利用できる。そこで、研究代表者は、1つの固定子に電動機巻線と支持巻線の2種類の巻線を持つ差動巻線構造のスイッチトリラクタンス型ベアリングレスモータを提案している。昨年度までに、高出力運転時における安定な軸支持運転の実現に欠かせない磁気飽和領域における支持力と回転トルクの算定方法を明らかにした。そして、求めた算定方法に基づいて、高出力運転時に安定な軸支持運転を実現するための制御手法とドライブシステムを開発した。しかし、高出力運転に加えて、高速運転を実現するには、巻線の逆起電力による電流の遅れも考慮する必要がある。そこで、本研究の目的は、電流の遅れを考慮した制御手法を提案し、高速回転・高出力運転時においても安定な軸支持を実現するドライブシステムを開発することである。 スイッチトリラクタンスモータは、矩形波電流を電動機巻線に与えるのが一般的な駆動方法である。これまでの研究では、電動機巻線に指令値通りの矩形波電流が流れることを前提としていた。しかし、回転速度が上昇すると電動機巻線の逆起電力が増加し、電流の立ち上がり、立ち下がりが大きく遅れる。その結果、指令値通りの矩形波電流が流れないために、回転トルクと支持力は指令値通りに出力されない。従って、このような高速回転時は、高出力運転が行えず運転速度領域が制限され、また支持力の不足により安定な軸支持が困難となる。高速回転・高出力運転を実現するには、電動機巻線に流れる電流の遅れを正確に推定し、予め電流の遅れを考慮した電流指令値をドライブシステムに与える必要がある。そこで、平成15年度は、前年度までの研究成果に加えて、電流の遅れを正確に推定する制御手法を提案し組み合わせることで、高速回転・高出力運転時において、安定な軸支持を実現するドライブシステムを開発した。そして、実際に開発したドライブシステムを用いて高速負荷試験を行うことで、提案する制御手法とドライブシステムが有効であることを確認した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)