Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Research Abstract |
(1)FDTD解析で一般に用いられる直方体セルではなく,対象とする導体系の境界面をフィッティングするのに適した任意多角形セルを用いるFDTD法に基づくサージ解析プログラムを作成し,同手法を用いた場合の計算精度,計算時間刻みの選定法および吸収境界近傍の電界の取扱い等について検討を行なった。その結果、任意多角形セルを用いる場合には,解析空間内に形の異なる数種類の電界・磁界ループが現れるため、直方体セルを対象にしたCourant(安定)条件をそのまま使用することはできないことが判明した。このため,任意多角形セルを用いた場合において安定に計算を行うための計算時間刻みの目安を求める式を導出し,その妥当性を実証した。また,多角形セルを用いる場合には,従来の吸収境界条件が適切に機能しない場合が生じることが明らかになった。この対策として,境界面に接する部分の一層を直方体セルで埋め尽くす手法を提案し,同手法が適切に機能することを明らかにした。 (2)FDTD法を用いて,接地電極の過渡接地抵抗の解析を行った。その結果,電極電圧を電圧基準線によって評価する場合と電界積分によって評価する場合とでは,初期の2μsの応答がかなり異なるが,定常値はぼ同一となることが示された。また,電極から土中への電流流出率が,電流補助線の配置に大きな影響を受けることが判明した。大地誘電率を変化させても,電極の接地抵抗値は全く影響されないが,土中電極に沿った電流伝搬様相がその値によってかなり変化することが明らかになった。これらの事実は,土中電極の分布定数あるいは集中定数回路モデルを作成する上で極めて基本的かつ重要な知見である。 以上の成果は,1件の雑誌論文として印刷公表されることが決まっている。また,上記以外に,この期間に行なった研究の成果は,2件の雑誌論文として印刷公表されており,3件が印刷公表されることに決まっている。
|