Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
ディジタルデータの正当性を保証するディジタル署名技術が急速に普及しつつある.本研究の目的は,ディジタル署名が偽造された場合,正規の署名者がそれが偽造されたものであることを証明できる機能をもつ実用的なディジタル署名方式を考案することである. 平成15年度では,偽造が証明可能なディジタル署名方式を一般的な仮定の下で構成する方法について研究を行った.その結果,衝突を制御できるハッシュ関数(衝突制御型ハッシュ関数)の概念を提案し,その具体的な構成法を発見した.衝突制御型ハッシュ関数とは,n個の入力の値に対しては同じ出力値を得ることが容易だが,n+1個の入力の値に対しては同じ出力値を得ることが難しいような関数である.衝突制御型ハッシュ関数を用いると,任意の衝突困難な一方向性ハッシュ関数を用いて,偽造が証明可能なディジタル署名方式を構成できる.この衝突制御型ハッシュ関数は,本研究だけでなく,さまざまなアプリケーションに利用できるものであり,今後さらに研究を進める予定である. 平成15年度の後半は,衝突制御型ハッシュ関数の実装を行った.計算機シミュレーションによりn=2の衝突制御型ハッシュ関数は高速に計算可能であることが確認された.n≦5ならば,LLLアルゴリズムを用いて実用的な時間内で計算可能であるが,nが大きくなると,実用的な時間内で計算することが難しいことが判明した.
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