Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Research Abstract |
本研究課題では,ブロードバンド黎明期における「ネットワーク帯域の不均一性」を考慮し,広帯域コンテンツを効率的に中継伝送するための技術について検討を行った.研究計画の最終年度である平成16年度は,主として適応形コンテンツ配信技術の実装を中心に研究開発を行った. 本研究課題で提案している適応形コンテンツ配信方式では,IPマルチキャストと蓄積配送を適応的に組み合わせて利用することにより,ネットワーク帯域が不均一であっても各受信者に対して効率的なデータ配送を実現するものである.提案方式をインターネット上に実現するための形態を検討した結果,アプリケーション層を利用した実装が簡単かつ効率的であることがわかった.そこで,複数のIPマルチキャストと中継ルータでの蓄積機能を組み合わせることでネットワークの不均一性を克服し,1つのコンテンツ配信サービスとして実現する方式について,IPネットワークテストベッド上への実装を試みた.具体的には,上流より配送されたデータに対し,(1)IPマルチキャストによりそのまま中継する機能,(2)ハードディスクに一度保存し,別コネクションとして再配送する機能を実現した.これらの機能を,LinuxをインストールしたPCルータ上に実装し,通信実験を行った.その結果,これまで得られていた理論値とほぼ同等の転送速度を実現できることが明らかになった. 一方,データベースを利用したマルチキャストツリー構築システムについても検討を行った.本手法では,マルチキャスト時の伝送経路を受信状況とともにデータベースに保存しておき,将来同じような受信状況が発生した際に伝送経路の再利用を行う.これにより,経路計算に要する時間の短縮,及び効率的な経路構築が可能となり,適応形コンテンツ配信をより効率的に実現できることがわかった.
|