Project/Area Number |
14750341
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Measurement engineering
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Research Institution | Kinki University (2003) Yamagata University (2002) |
Principal Investigator |
楠 正暢 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (20282238)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 高周波表面抵抗 / 高分解能測定法 / ミリ波 / サファイア / 誘電損 / Q値 / 移動体通信基地局 / 超伝導フィルタ |
Research Abstract |
移動体通信基地局用超伝導フィルタの産業化に先立ち、母材となる高温超伝導薄膜の高周波表面抵抗測定・検査技術に関しての研究を行った。初年度、(1)「導体損<<誘電損となりQ値が誘電損でほぼ決定されてしまうこと」、(2)「Qが10^6〜10^7にも達し、微弱ノイズなどによる測定誤差が無視できなくなること」など、従来の標準測定法が抱える問題点を明らかにし、測定周波数をミリ波領域に高めることでこれらが解決できることを理論的・実験的に示した。最終年度となる本年は、さらに高精度測定を行うことを目的に、共振器を構成するサファイアロッドの持つ誘電損に関する個体間の僅かなばらつきに着目し、標準測定法(2共振器法)を用いた際にこれが起源となって生じる誤差の検討を行った。第一に市販のサファイアロッドのもつ誘電損のばらつきを実測によるサンプリングで把握した。これをもとに現実的な表面抵抗を想定した数値計算によるシミュレーションを行い、生じ得る誤差の範囲を見積もった。この結果、各共振モードに対応するサファイアロッドの選択、または組み合わせによって、表面抵抗に含まれる誤差を増加させる状況が起こり得ること、さらには市販品の持つばらつきの現状を考慮するとその確立が無視できないことが明らかとなった。これを改善し高精度計測を行うためには、従来無視してきたサファイアロッドの誘電損の見積もり・選択がきわめて重要なことを明らかにした。また、この誘電損に起因する誤差は、初年度行った、ミリ波帯での計測を行うことにより軽減できることも示した。
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