Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Research Abstract |
前年度に引き続き,ハンマーにて鋼管に衝撃を与えたとき加速度ピックアップにより得られる信号の周波数分析及び振動モードの解析を行った。この結果、鋼管(固体中)には縦波、横波などによる複数の定在波モードが同時に生じるが,これらの内,縦波を用いれば鋼管長が比較的高精度に計測できることがわかった。ただ,実際のメーカにおけるスパイラル管(圧延鋼板を螺旋状に巻いて溶接する鋼管)に対する実証実験については,今後,機会を見つけて実施する予定である。なお,本研究におけるノウハウを利用すれば,電柱(コンクリート柱)の長さも計測できることがわかった。 また,音響センサを用いた方式に関し,前年度は,鉄鋼メーカにおける鋼管は両端の開いた管であるため開口端補正を行う必要があることから、管長と開口端補正値を同時に計測する方式を考えたが,工場内では操業に伴う外乱音が絶えず(開端であるために)管内に入り、定在波を汚すため、これまでの方式をそのまま適用すると計測精度が大幅に劣化することがわかった。そこで,まず,(1)できるだけSN比の高い観測データを採取できるよう「最適音響センサ配置」について検討を行い、高精度な鋼管長の計測を行うための音響センサの配置法を考えた。更に、(2)得られた観測データを単に全て使用するのではなく、与えられた観測データの中からできるだけ外乱音に汚されていない時間帯(数秒)のデータを適応的に選ぶ「最適データウインドウ決定法」を考えた。これらの2つの方式を考えることにより,外乱音場においても音響センサを用いて高精度に鋼管長を計測できることがわかった。
|