初期状態の不確かさを考慮したH_∞制御による磁気軸受の過渡応答改善に関する研究
Project/Area Number |
14750365
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Control engineering
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
滑川 徹 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30262554)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | H_∞制御 / 初期状態の不確かさ / ロバスト制御 / ロバスト安定性 / 過渡応答性能 / 磁気浮上 / 磁気軸受 / 実時間制御 |
Research Abstract |
平成14年度,15年度の研究結果を受け,最終年度である平成16年度は本研究目的を達成するために以下の3項目に関して研究を行った. (1)初期状態の不確かさを考慮したH_∞制御理論に関する研究 これまでにシステムへの外乱や不確かさだけでなく,従来のH_∞制御では考慮していなかった"初期状態の不確かさ"に対してもペナルティを課す制御問題と設定することにより,外乱抑制と初期状態の不確かさ抑制の両方の特徴を持つコントローラを3つのRiccati方程式を用いて導出していた.これをRiccati方程式ではなく,線形行列不等式(LMI)を用いて導出した.得られたコントローラは良好な過渡応答性能を有している. (2)回転速度情報を用いた磁気軸受の振れ回り抑制制御 (1)で得られた結果を用いて磁気軸受に対して制御系設計を行った.設計の際にはロータの回転速度情報に基づき,回転周波数で高いゲインを有するロバストコントローラを設計した.得られたコントローラを実時間制御用高速ディジタル制御装置を用いて磁気軸受制御実験システムに対して実装し,浮上制御実験・回転制御実験を行った.これにより良好な可と応答性能だけではなく,所望の回転速度に対して高精度な磁気軸受制御を達成していることを確認した. (3)動的な切替を伴うロバスト補償器の設計と検討 (1)で得られたロバスト補償器を複数個組み合わせ,スムーズに切り替えることにより,高速・広範囲の回転速度に対応するロバスト補償器を設計した.現状のディジタル制御装置ではリアルタイム処理の限界により複数個のロバスト補償器の実装が不可能であるが,今後高速ディジタル処理装置を導入し,実装と改善に取り組む予定である.
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)