Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
砕波による気泡連行,気象擾乱が及ぼす成層水域の内部現象など,大気-海域相互干渉を伴う急変水理現象は沿岸海域の物理環境場に大きな影響を及ぼすため,詳細に解明することが重要である.しかし,気液相,さらには固気液相の相互作用を有する現象を高精度に解析できる数値モデルは現在もなお確立されていない.そこで,本研究では,固相・液相・気相が混在する流動場を解析できる多相流数値モデルを,2次元・3次元場に対して開発することを主たる目的とする. (1)固気液多相流数値モデルの開発:密度,粘性など流体特有の物性値が大きく異なる気相(圧縮性流体)・液相(非圧縮性流体)・固相の界面変動を精度よく解析するために,高精度移流スキームCIP法と圧縮性流体の流動解析まで可能な拡張SMAC法に基づいて,多相流数値モデルDOLPHIN (Dynamic numerical model Of muLti-Phase flow with Hydrodynamic INteractions)を,2次元・3次元流動場に対して開発した. (2)多相流数値モデルDOLPHIN-2D/3Dの性能検証:既往の水理実験結果との比較から本研究で開発した多相流数値モデルDOLPHIN-2D/3Dの妥当性を検証するとともに,水柱崩壊問題,静水面への単一水滴および剛体の自由落下問題,水柱崩壊後の流出水と物体の衝突問題といった水理現象に適用し,固気液多相場を高精度に解析できることを確認した. (3)連行気泡の運動機構と気泡破裂現象の解明:連行気泡を伴う砕波現象の基本特性を究明するために,静水面への落下水滴による気泡発生・破裂現象を取り上げ,水理実験を行った.その結果,水中圧力の高周波数成分は気泡の生成に伴い発生すること,単一気泡の振動理論から増大する周波数帯を算定することができること,気泡径の違いにより卓越周波数が異なることが判明した.
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