Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本研究は代表的な河川構造物である水制の有するワンド形成機能に着目し,良好なワンド環境を創出するための効果的かつ経済的な水制設計方法について,水理学的観点から検討を行ったものである.水制周辺の流れ構造は渦や非定常水面振動を伴い,特に越流型水制では三次元性の強い複雑な乱流場が形成される.このような乱流場の詳細な検討には信頼できる数値解析モデルによる方法が適している.前年度までに水制周辺の非定常乱流場を再現するための数値解析モデルについて詳細な検討を行い,独自の改良を加えた非線形k-εモデルを乱流モデルとして用いた移動一般曲線座標系における三次元数値解析手法を提案した.このモデルについては実験結果と数値解析結果の詳細な比較を通じてモデルの妥当性を示した.今年度はこれを基礎モデルとし,主に次の2点に関する検討を実施した. 1.水制設計上重要となる各種水理パラメータが水刎ね効果,水質交換速度,流砂輸送等に及ぼす影響を整理 2.河床変動モデルと流れの数値解析モデルのカップリングによるワンド形成予測モデルの構築 (1)については,水制設置角度,水制設置間隔,相対的水制高さ,アスペクト比,水制設置数等を種々変化させた場合の影響について検討した.特に,水制角度は水制周辺の水質交換速度,水制間の土砂堆積等に支配的な影響を及ぼすことが示された.また,水制間隔については流れの非定常特性に深い関わりがあることが示された.(2)については現在も継続して検討中であるが,単純な移動床場に対して非平衡モデルを用いた場合,ほぼ妥当な結果を得ており,ワンド形成予測モデルの基礎をある程度構築することができた.
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