Project/Area Number |
14750483
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
桝井 健 関西大学, 工学部, 専任講師 (60263109)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 城石垣 / 動的載荷実験 / 崩壊挙動 / 個別要素法 / 健全性指標 / 静的載荷実験 |
Research Abstract |
本年度に得られた研究実績は以下の通りである。 1、個別要素法に基づく城石垣の激震時動的挙動解析 昨年度開発した個別要素法に基づく城石垣モデルを対象として、激震時の動的外乱が作用する場合の城石垣の挙動解析を実施した。また、周期外乱および記録地震動が作用する場合の応答解析を実行し、挙動特性を把握した。 2、石垣模型による動的載荷実験 現有の振動台試験機を用いて、昨年度作成した石垣模型に周期外乱および記録地震動を入力する動的載荷実験を実行した。解析結果と実験結果を比較検討した結果、両者は概ね良い対応を示した。また、崩壊メカニズムは、静的解析で予測されるものと良く対応していることがわかった。 3、城石垣の健全性指標の提示 以上の一連の解析、実験に基づいて、城石垣が背面土圧の変化や激震等の外乱を受けるときの力学的安定機構を把握した。その結果、石垣の崩壊に関する支配的要因は作用せん断力Qと作用軸力Nの比で定義される指標Q/Nにより特徴づけられることを確認し、これを城石垣の健全性指標として提示した。Q/Nが、あらかじめ定められた限界値fを超えたときに石垣の崩壊が発生する。本指標に対して、種々の石垣背面土の内部摩擦角を設定した解析を実行した。その結果、崩壊荷重、崩壊メカニズムを十分予測できることを確認した。また、内部摩擦角が小さくなるに従い崩壊位置は高くなっていくということが分かった。以上の検討により、本指標の妥当性、有効性を実証した。実際の内部摩擦角の分布は雨水の浸透状況に応じて定まり、上部の方が小さく、下部にいくにしたがって大きくなるものと考えられる。本指標を実際に適用するためには、現況に即した地盤定数の取り扱いが必要となる。
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