Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
本研究は,製紙スラッジ焼却灰(以下PS灰と略記)をコンクリート混和材料として再資源化することを目的としている。これまでに得られた結果を以下に示す。 1)PS灰を混合したセメントの凝結試験の結果,セメントに対する置換率が増加すると,始発・終結時間ともに遅延する。 2)煮沸法およびオートクレーブ促進養生による安定性試験の結果,膨張性ひび割れは認められず,長期安定性に問題は認められなかった。 3)PS灰の化学分析試験の結果,塩素の含有が認められたが,フレッシュコンクリートの塩分含有量の測定を行った結果,調合の範囲内において許容値以下となった。 4)PS灰混入モルタルの流動性試験と曲げ・圧縮強さ試験の結果,PS灰原粉と75μm篩いを通過する細粒粉および篩いに残留する粗粒粉について,同一置換率の下では,細粒粉を用いたモルタルの流動性は増加する傾向を示し,強度発現も大きくなった。また,粒度調整を行うことで強度の変動が小さくなる傾向が示された。 5)PS灰混入コンクリートの圧縮強度試験の結果,置換率に関係なく普通コンクリートと同等の強度が得られた。 6)単位水量一定の下では,PS灰混入率の増加とともにAE減水剤の添加量が増加し,PS灰の吸水率が大きいことが示された。 7)PS灰混入コンクリートの乾燥収縮特性について,単位水量一定の条件下では,普通コンクリートと大差ないことが示された。 8)PS灰コンクリートは,藻場を有する漁礁への利用が期待される。また,普通コンクリートに比べて保水性を有することから,緑化コンクリート等への適用も期待できる。
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