潜熱蓄熱材を天井材として使用した躯体蓄熱システムの研究
Project/Area Number |
14750497
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural environment/equipment
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
近藤 武士 神奈川大学, 工学部・建築学科, 助手 (90333153)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 潜熱蓄熱材 / ピークシフト / 躯体蓄熱 / 天井チャンバ方式 / 潜熱蓄熱 / 数値シミュレーション / PCM |
Research Abstract |
本研究は、天井チャンバによる冷房システムに融点約25℃の潜熱蓄熱材を天井材として適用した躯体蓄熱システム(潜熱蓄熱天井システム)における効果を把握した。通常冷房時に天井材に冷蓄熱を行い、ピーク時に熱源容量を削減する、ピークシフト運転を行った。ピークシフト運転中の室内温熱環境の把握および熱源容量削減効果を実験および数値シミュレーションによって行い、その可能性について検討した。また、蓄熱効果のほとんどない通常の天井材使用時と比較し、その効果を明らかにした。研究当初使用していた石こうボードで作成した潜熱蓄熱天井材は、一定の効果は確認できたものの、建材としての安全性、十分な蓄熱性能が得られたとは言い難い結果となった。そこで、一般的に天井材として使用されているロックウール天井材に潜熱蓄熱材混入させた天井材の開発を試みた。ロックウール天井材は、材料中に空隙が多く潜熱蓄熱材を混入させやすく、より多くの蓄熱量が確保できた。また、安全性を高めるために、マイクロカプセル化した潜熱蓄熱材を使用し、揮発などを防止した。 実験室による実大実験を行い、本システムにおけるピークシフト運転の可能性、電力負荷平準化効果の検討を行った。冷房負荷の少ない実験室での結果ではあるが、ピークシフト時における熱源容量削減効果は、ピーク時でロックウール天井材使用時に比べ29%削減、ピークシフト時の積算で27%削減の結果を得た。 事務所をモデルとし、設計用外気条件を適用した数値シミュレーションでは、ピーク負荷が10%削減、ピークシフト時の積算負荷が27%削減できた。また、夜間以降率は16%となった。理想的な条件での計算であったため、日積算熱負荷はロックウール天井材使用時と概ね同等となったが、本来の蓄熱ロスなどを考慮しても、夜間以降率を考慮すると熱源容量の削減と共にランニングコストの削減も可能であると思われる。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)