粒子配向型ビスマス層状構造強誘電体セラミックスの圧電的性質
Project/Area Number |
14750558
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
永田 肇 理科大, 理工学部, 助手 (70339117)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | ビスマス層状構造強誘電体 / セラミックス / 無鉛圧電材料 / 機械的品質係数 / キュリー点 / 圧電特性測定法 / 共振反共振法 / EMAS |
Research Abstract |
本研究は、ビスマス層状構造強誘電体(BLSF)セラミックスの特長を最大限に引き出し、無鉛圧電材料として応用しようとするものである。例えば、ビスマス層状構造の大きな機械的品質係数Q_mや共振周波数の優れた温度安定性TC-f_rなどの特長は、非鉛系のフィルターやレゾネータへの応用が期待される。中でも、高いキュリー点Tc(〜900℃)が報告されているBi_3TiTaO_9(BTT)セラミックスは、大きな抗電界E_cを示すことから、高いQ_mをもつことが予想されるが、分極処理が困難な為にBTT本来の特性が引き出されていない。そこで、Bi_3TiTaO_9(BTT)を主体とした固溶体セラミックス、Bi_3TiTaO_9(BTT)-SrBi_2Ta_2O_9(SBTa)系,すなわちSr_<x-1>Bi_<4-x>Ti_<2-x>Ta_xO_9[SBTT2(x)](1≦x≦2),およびLa置換したBTT,すなわちBi_<3-x>La_xTiTa_2O_9[BLTT2(x)](0≦x≦1)の圧電的諸特性をQ_mに注目して詳細に調査した。その結果、SBTT2およびBLTT2セラミックスは、300℃の高い分極温度で分極処理を施すと、10,000を超える大きなQmを示した。高いT_cと抗電界E_cを持つBLSFセラミックスの大きなQmを引き出すには、高温での分極処理が有効であることがわかった。これらは非鉛系レゾネータやフィルタ材料の有力な候補と考えられる。 さらに、我々はBLSFの圧電特性測定に際し、その測定方法にも注意を要することを明らかにしてきた。BLSFでの圧電測定では、測定試料の形状などに大きく依存するため、現行の共振反共振法(EMAS)規格内での評価では正しい値が得られているとは言えない。この問題は、BLSFの誘電率が小さいことに起因している。測定試料の容量に比べて測定冶具の持つ浮遊容量を十分小さくすることによって精度の良い測定が行えることがわかった。この測定法の検討は、我々のみならず今後のBLSFおよび非鉛系材料の圧電性評価に際し、非常に重要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)