胃ガンに特異的な新規糖鎖抗原の酵素合成と生体防御材料への展開
Project/Area Number |
14760047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
村田 健臣 静岡大学, 農学部, 助教授 (30273171)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | glycosyltransferase / enzymatic synthesis / mucin / serum / antigen / N-acetylglucosaminyltransferase / carbohydrate antigen / O-glycan / glycopolypeptide / cancer / polyglutamic acid |
Research Abstract |
近年、胃腺等における粘液分泌細胞からGlcNAcα1,4Gal-Rという独特な糖鎖構造を持ったムチンの発現が確認された。本糖鎖は腺ガン細胞においても頻繁に検出されるため、ガン糖鎖抗原として胃ガンの診断、発生機構の解明等の側面から注目を集めている。さらに、病原性細菌のHelicobacter pyloriは、腺粘液細胞から分細されるαGlcNAcを含有する粘液には存在が認められないことから、本糖鎖がH.pyloriに対する感染防御機能を持つ可能性が示唆されている。そこで本研究では、α1,4 N-アセチルグルコサミン転移酵素(α4GnT)を用いて、α1,4GlcNAc含有糖鎖を合成し、さらに本糖鎖をポリグルタミン酸(PGA)に導入した人工糖鎖ポリペプチドの合成を行った。 本研究室において、ウマ血清中に高いα4GnT活性が発見された。そこで、この80%飽和硫安沈殿画分を粗酵素として、種々のp-ニトロフェニル(PNP)配糖体を受容体基質とし、αGlcNAc転移反応によるα1,4GlcNAc含有糖鎖の合成を行った。次に、得られたα1,4GlcNAc含有pNP配糖体のアグリコンのニトロ基をアミノ基に還元し、縮合反応によってポリグルタミン酸(PGA)のカルボキシル基に導入することでα1,4GlcNAc含有糖鎖ポリペプチドの合成を行った。これを人工糖鎖高分子と抗糖鎖モノクローナル抗体とのELISA法による相互作用解析を行った。また、ウマ血清には他の糖質関連酵素が夾雑酵素として存在するため、ウマ血清からα4GnTの精製を行った。 αGlcNAc転移反応の結果、GlcNAcα1,4Galβ1,3GalNAcα-pNP、GlcNAcα1,4LacNAcβ-pNP等、5種類のα1,4GlcNAc含有pNP配糖体を合成することができた。ウマ血清由来α4GnTは、用いた受容体基質の中ではGalβ1,3GalNAcα-pNPに対して最も高い反応性を示した。また、各受容体基質に対する比活性の比較から本酵素は糖鎖末端側Galのほか、pNP基の配向も認識している可能性が示唆された。さらにこれら配糖体を側鎖にもつ人工糖鎖高分子を合成し、糖鎖抗体との糖鎖特異的な反応性を確認することができた。一方、ウマ血清から硫安沈殿Con A-agarose、Superdex 75pg、およびUDP-hexanolamine-agaroseカラムを用いた多段階クロマトグラフィーにより、ウマ血清から夾雑する糖転移酵素活性を取り除くことができた.
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)