Project/Area Number |
14760061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
田口 善智 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (70309269)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | MRP1 / 乳腺 / ウシ / ABCタンパク質 / 有害物質 / 基質特異性 / 抗がん剤 / 部位特異的突然変異 / マウス / 重金属 / ウェスタン解析 / 免疫組織染色 / 血液脳関門 / cDNA / 抗生物質 / 植物アルカロイド |
Research Abstract |
ウシ乳腺において母体から乳汁中への有害物質の移行防止に機能し、牛乳の質を左右するタンパク質の遺伝子として、ウシMRP1のcDNAを新たに単離した。ウシより単離したMRP1の基質特異性を調べたところ、ウシMRP1とヒトMRP1は、アミノ酸レベルでの同一性が約90%もあるにもかかわらず、両者の基質特異性は明確に異なることがわかった。この結果は、ウシMRP1とヒトMRP1との間で異なっている全体の10%ほどアミノ酸のいずれかが、MRP1による有害物質の認識および輸送に直接関与しているアミノ酸であることを示唆している。 そこで、両者の間で異なっているアミノ酸を分子生物学的手法によって別のアミノ酸に改変した変異MRP1を作成、その変異体を発現ベクターに連結後、ヒト由来の培養細胞に導入した。変異体のMRP1を発現している培養細胞が数種の抗がん剤に対して示す耐性度を測定し、野生型のMRP1と比較してその耐性度のパターンに変化がないか調べた。その結果、MRP1の後半部に変異を導入したウシMRP1を発現する培養細胞の示す耐性度のパターンが、野生型のウシMRP1のそれと比較して変化していることがわかった。この結果から、変異を導入したアミノ酸が、MRP1の基質の認識および輸送に関与していることが示唆された。今後、観察された耐性度の変化について精査することにより、乳腺におけるMRP1の有害物質の認識および輸送のメカニズムについての解析を進める。
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